銀行口座を開くときの銀行選びのポイントや注意点を以下の記事で紹介しました。

今回は、逆に口座を解約するときの話題です。
住み慣れた地元を離れて新しい土地へ引っ越しをした人が困ることの一つに、今まで使っていた銀行口座を解約することです。大学生になって実家から遠く離れて暮らしている人なども該当するかもしれません。
新しい引越し先に今までの銀行がなければ、使いづらいだけの銀行になってしまします。新しい銀行口座を作って、引落し口座変更が完了するまでの数ヶ月間はそのままにしておいても、いずれは古い口座を閉じなければなりません。
通常であれば、銀行口座を解約する時は支店に出向いて手続きをします。引越し先にその銀行の支店がない場合はどうやって解約をすればよいのでしょうか?
近くの銀行で「取立て(トリタテ)」という手続きをすれば、遠方の銀行口座を解約することができます。
遠方からの銀行口座解約
郵送での口座解約
郵送での口座解約ができないか電話で確認しました。
結果は「郵送での口座解約はできない」。
と言うのも、口座の残高が0円にしていたとしても、残高があった頃の利子が発生してしまう可能性があるからとのこと。
ある銀行では初めは「郵送での解約OK」と言われましたが、いざ実際に解約をしようとしたら「実は郵送では解約できない」と話しが変わってしまいました。
遠方からの口座解約は「取立て(トリタテ)」を使う
遠方の銀行口座を解約するときは、近くの銀行で口座を開き、取立て(トリタテ)というサービスを利用します。近くの銀行は口座解約しようとしている銀行と別の銀行で構いません。
取立てとは、解約対象の銀行口座の残高全てを近くの銀行口座に振り込ませて、同時に口座を閉鎖するというものです。
取立ての準備
取立てを行うためには準備が必要です。と言っても難しいことはありません。
<近くの銀行で口座開設>
解約する口座の残高を振込むために近くの銀行(解約する銀行と別銀行)の口座が必要になります。既に口座があれば新たに開く必要はありません。
ただし「取立て」をやっていない銀行もあるので注意が必要です。イオン銀行やネット銀行は取立てのサービスがありませんでした。
<通帳/キャッシュカード/印かん確認>
解約する銀行口座の通帳やキャッシュカードを準備して下さい。その時、登録されている印かんも確認しておきましょう。
もしどの印かんかわからない場合は、解約手続きの前に印かんの変更を完了させる必要があります。また過去に定期預金を使ったことがある場合は、定期預金の口座番号も必要になる場合があります。
<ネットバンキングの解約>
銀行口座が解約されたら自動的にネットバンキングも消滅する場合と、別途ネットバンキングの解約申込書が必要になる場合があります。
銀行によって対応が違うので、解約しようとしている銀行に必ず問い合わせて下さい。
口座解約のための取立て手順
手順を説明します。
(1) 解約する銀行に問い合わせ
口座番号などを伝えて、口座の状況を調査してもらい必要な手続きを教えてもらいます。ネットバンキング解約申込書の有無もこの段階で確認しておきます。
(2) 近くの銀行(解約とは別銀行)で取立て申込み
解約したい銀行の通帳、キャッシュカード、印かんを持って近くの銀行へ行き、取立ての申込みをします。
このとき、通帳とキャッシュカードは銀行に預けるため、必要に応じてコピー等をとっておきましょう。預けた通帳は記帳されて戻ってきます。
ネットバンキング等の事前に取り寄せた手続書類があるれば提出して下さい。
(3) 取立て手数料の支払い
取立てを申し込むと1件あたり数百円の手数料がかかります。解約する口座残高の振込手数料は必要ありません。取立て手数料のみです。解約する口座が2つあれば倍になります。
解約口座の残高を事前に0円にしていても取立て手数料が安くなったり無料になったりはしません。銀行同士で書類を郵送してやり取りするための費用がかかるからだと思います。
(4) 不備の場合
印かんが違っていた、定期預金の番号が未記載、ネットバンキングの解約申込書が足りないなど手続き不備のときは、通帳と書類が近くの銀行に返送され、取立ては中止となります。
中止になった場合でも手数料は戻ってきませんし、再度取立てを申し込む時はまた手数料が必要になります。
なので不備がないように事前の確認と準備をしっかりやることが重要です。
まとめ
- 遠方の銀行口座を解約する時は取立てを使う
- 通帳、キャッシュカード、印かんなど口座状況について問い合わせを行う
- 取立てには手数料が必要。不備があって中止されても返金されない
遠方の銀行口座を解約するときに取立てはとても便利なサービスです。近所の銀行で他行の手続きができると知っている人はあまりいないと思います。
便利なサービスですが、失敗した時は手数料がかさんでしまい時間も無駄になってしまいます。事前の準備をしっかりとやって確実に手続きが終わるようにしましょう。
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